綿矢りさ 『蹴りたい背中』

蹴りたい背中
 『蹴りたい背中』は、読んでいて「あぁ、何となく分かる」という部分がとてもある作品です。クラスで「適当に座って○人で班を作れ」と言われると、必ず「余りもの」が出ることとか、そういえばそうだったなと思い出すものがありました。
 多分、その年代にしか書けないものというのは確かにあって、この作品はまさにそれなのではないかと思います。10代の感性ってこういうものだったのだなと、何となく懐かしくなりました。