辻村深月 『冷たい校舎の時は止まる(上)(中)(下)』

冷たい校舎の時は止まる (上) (講談社ノベルズ) 冷たい校舎の時は止まる (中) (講談社ノベルズ) 冷たい校舎の時は止まる (下) (講談社ノベルス)
三冊ようやく読了。
ミステリ風味の学園ホラーといった雰囲気でしょうか。

雪の降りしきる学校の中に閉じ込められた8人の登場人物たち、そして彼らが忘れてしまったのは2ヶ月前に屋上から飛び降りて自殺してしまったクラスメート。
その空間の中では自覚をしていないが、8人の中の誰かがこの事態を引き起こした人物だと推測される…という展開。

謎は終始「自殺をしたのは誰か」ということで、8人の心の深奥を次々に明らかにしていくのですが、最後の最後までなかなか読めなかったですね。下巻では「読者への挑戦状」よろしく「解答用紙」が挿入されている演出が個人的に好きです。
幾つかの仕掛けはされていて、その辺も勿論面白かったのですし、最後の最後までいい雰囲気が持されていて楽しめました。