『くちづけは眠りの中で』と、スピンオフの関係にある2作。
全作に渡って登場するのはCIAの工作本部長フランク・ヴェネイ、そして名前だけでならジョン・マディーナ(『青い瞳の狼』では主役ですが)。
三作が共有する設定を持ちながら、それぞれがまったく違った感じの作品に仕上がっているのは面白いです。
人物の書き込みという面では『青い瞳の狼』は、主役二人が工作員として接近するターゲットであるところの武器商人などが、敵役でありながらも非常に魅力的な人物として描かれており、小説としての完成度も高いと言えるでしょう。