前田栄 『THE DAY Waltz 2』

THE DAY Waltz 2 (2) (新書館ウィングス文庫 124)

 400年前に殺された錬金術師の魂が捕われた本のページを破るという、月に1度の満月の晩のミッションをこなしていく11歳の少年パウロと、お気楽な幽霊となった錬金術師フィラレテスは、彼らを妨害するホムンクルスの少女に対抗するべく、自分らもホムンクルスを生み出すことになります。ですが、創り出したホムンクルスのレオシュはどうも普通のホムンクルスと異なり、自身の意思を持って動くようで、パウロは信頼し切れません。

 前巻に引き続き、本の回収という「ミッション」をこなしていくわけですが、二人の行動を妨害してくる相手の妨害は手ぬるい感じもありますし、いささかテンションはダレ気味という印象もあります。
 何か思うところのあるらしいホムンクルスや、最後に姿を見せる謎の人物の動向等、次巻以降での展開に動きはありそうですので、この先への伏線と言う意味合いの強い巻なのかもしれません。