Mar de Grises "Draining the Waterheart" (2008)

Draining the Waterheart (A5 digi 2CD)

南米チリ出身のフューネラル/ドゥーム/ゴシック・メタルバンドの2th。
バンド名の"Mar de Grises"は、直訳すれば「灰色の海」でしょうか。
メンバーは、ギターが2人とドラムとベースが各1名、Vo.とKeyは1人が兼任という5人編成。
A5サイズのデジパック仕様で、ボーナスに8inchのCDが付いてます。

正直チリにこんなバンドがあるということがまず驚きでした。
DraconianとFuneralを足したようなサウンド(ただし女性Voはいませんが)で、直球モロに北欧系のドゥーム/ゴシックの「重い」雰囲気を持っています。
終始陰鬱な重さを感じさせる長尺の楽曲は、強烈な重量感を持ちながらも、ダーク・アンビエントっぽいkeyの使い方で、メロディック度も高い完成度の高い楽曲となっています。
ボーナスCDの"Unconscious Passenger"は、17分弱の長尺で美しいインストが印象的。
Draconian級の質量を備えたゴシック/ドゥーム・サウンドの中に、時々アヴァンギャルドさも見える名盤。
メタルの中でもこのジャンルは、どうも日本ではあまり人気がないようですが、DraconianにしろこのMar de Grisesにしろ、どうして国内盤が出ないのか不思議です。