ゴシック・メタル界の歌姫リヴ・クリスティンをフロントに据えた、ドイツ/ノルウェーのゴシック・メタル、Leaves' Eyesの3rdフルアルバム。
スタジオ録音の降る・アルバムとしては本作から、ドラマーとベーシストが交代しています。
前作"Vinland Saga"から4年経っているわけですが、その間EPやらライブ盤DVDなんかは出していたので、さほど間が空いたという感じもしませんし、本作の路線も前作を継承したものとなっています。
オープニング曲であり、タイトル曲でもあるNJORD(ニヨルド)は、ニョルズルとも表記され、北欧神話のヴァン神族の出でしたが人質として、子どもであるフレイ、フレイアの双子とともにアース神族に加わった海の神とされます。
そして本作は、このNJORDから始まり、ラグナロクを挟んで最後の曲をニヨルドの娘であるフレイアを題材にしたFROYA'S THEMEで終わるという、北欧神話のコンセプトアルバム的な作品ともなっています。
本作においてもデスは少な目*1、北欧の一大叙事詩がシンフォニックなサウンドとリヴの歌声で奏でられる壮大なアルバムとなっています。
アルバム2曲目、先行のEPでリリースされてもいた MY DESTINY を含め、聴き所満載の1枚。
国内盤では、欧州盤で限定デジパックにのみ収録されていた2曲がボーナス・トラックとして収録。
さらには、カバー曲としてサイモン&ガーファンクルのScarborough Fairが、原曲とはまた異なる魅力を持って歌い上げられている、ファン必聴の1枚。
*1:デス・パートのアレクサンダー・クルルも、MY DESTINYではクリーン…とはいかなくても、デスではないヴォーカルを聞かせます。