このタイトルはそこにかかるのか、というのが出てくるのが本当に最後の方です。事件そのものや謎といったものはあまり物語の中心には無いので少々盛り上がりに欠ける一話だったかなという印象です。
ただ、シリーズ中ずっと続いているイングランドの王位継承戦争の方はまさに激動といった様相ですね。そのお陰か、これまでの話で登場した何人もの人物が再登場したり過去の話を振り返るような部分があったり。
1巻の『聖女の遺骨求む』から4年という月日が流れているのを今さらながら感じた1冊でした。
蛇足ですが、訳者の違いのせいか、カドフェルの口調がやたらと年寄り臭く感じるのが気になったり。