2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

2011年読了冊数:56 積読:10

 1冊

大沼紀子 『真夜中のパン屋さん』 ポプラ文庫

 冲方丁 『マルドゥック・フラグメンツ』

"万能道具存在(ユニバーサル・アイテム"である金色のネズミの姿の武器ウフコックと、眠らない兵士ボイルドが互いをパートナーとし、"スクランブル09"の法案にしたがって証人の生命保全のためのミッションを遂行する、シリーズのプレ・ストーリー。『マルド…

 畠中恵 『ねこのばば』

病弱な若だんなの体調もいつになく良く、店でも良いことが続く中、ひょんなことで若だんなが拾うことになった金次という貧相な男が、前に勤めていた店の長女を殺した容疑を掛けられます(『茶巾たまご』)。 どこからか迷ってきたような於りんと名乗る少女を…

 畠中恵 『ぬしさまへ』

妖怪が化けている手代の一人、仁吉に届いた悪筆の手紙。どうやらその手紙は、火事のあった際に殺された天野屋の娘のおくめが書いた恋文らしいことが分かりますが、妖怪たちが調べてきたおくめの話から受ける印象は、てんでバラバラなものでした(『ぬしさま…

 畠中恵 『しゃばけ』

江戸の廻船薬種問屋の長崎屋の若だんなの一太郎は、生まれつき極度の病弱で、両親ばかりか店の者にまで常に心配され大切に育てられます。ところが祖父母が彼につけた妖怪の手代の目を誤魔化して、密かに外出をした一太郎は、人殺しの場面を目撃してしまいま…

2011年読了冊数:52 積読:10

『火刑法廷』は既読ですが、新訳版が出たので買ってみました。

 5冊

J・B・スタンリー 『ダイエット・クラブ5 とんでもないパティシエ』 RHブックスプラス ジョン・ディクスン・カー 『火刑法廷』 ハヤカワ文庫 島田荘司 『リベルタスの寓話』 講談社文庫 嶋戸悠祐 『キョウダイ』 講談社ノベルズ 美奈川護 『超特急便ガール』…

 三津田信三編 『江戸・東京 歴史ミステリーを歩く』

著者とリンクするところの多い、作家三津田信三の登場するシリーズでも何度か描かれた、著者が編集者時代に刊行された「ワールド・ミステリーツアー13」に収録された第4巻東京編の文庫化。 将門、四谷怪談、江戸・東京の妖怪・幽霊にまつわる名所、乱歩作品…

 福田和代 『TOKYO BLACKOUT』

電力会社の鉄塔三ヶ所が次々に破壊されるという前代未聞のテロ行為で、翌日の電力供給が逼迫するという事態に追い込まれます。ピンポイントで重要な鉄塔を狙った攻撃や、システムへの侵入など、警察はその日突然行方をくらませた電力会社に勤務する一人の男…

2011年読了冊数:50 積読:6

 2冊

初野晴 『初恋ソムリエ』 角川文庫 三津田信三編 『江戸・東京 歴史ミステリーを歩く』 PHP文庫

 桜庭一樹 『GOSICKVIII上‐ゴシック・神々の黄昏』

クリスマスを迎え、学園からは学生たちは休暇で帰省し、残った一弥はヴィクトリカの言いつけに従って15個の謎を探しに村へと出かけます。村の宿では、何故か首都ソヴレム辺りから来たような雰囲気の客人で溢れていて、そこからついにやってくる「二度目の嵐…

 桜庭一樹 『GOSICKVII‐ゴシック・薔薇色の人生』

父親のブロワ伯爵により、強制的にソヴレムへと連れて行かれたヴィクトリカを追って、一弥もまたヴィクトリカの母コルデリア・ギャロが踊り子として舞台に立ったこともある劇場へと向かいます。ヴィクトリカに課せられたのは、過去にこの国で起こった、国民…

2011年読了冊数:47 積読:7

積読は上記3冊に加えて、北森鴻の『うさぎ幻化行』。

 6冊

冲方丁 『マルドゥック・フラグメンツ』 ハヤカワ文庫 桜庭一樹 『GOSICK7 薔薇色の人生』 角川文庫 桜庭一樹 『GOSICK8 神々の黄昏 上下』 角川文庫 望月守宮 『無貌伝 〜綺譚会の惨劇〜』 講談社ノベルズ パオロ・バチガルピ 『ねじまき少女 …

 ジル・チャーチル 『眺めのいいヘマ』

知り合いの女性の結婚式のプランニングを請け負うことになったジェーンは、主婦友達のシェリィとともに、式場となる新婦の一族の持ち物である、修道院を改装した田舎の狩猟屋敷へと向かいます。ですが、そこに住む無愛想な男の態度、ウェディングドレスを縫…

2011年読了冊数:46 積読:?

いつの間にか読んだ本を貯めてしまっていたので、またしても一部は覚書だけ。 さて。 7月は、1泊ですが北海道に旅行に行っていました。 昨年のオープンからずっと行きたかった「太陽の森 ディマシオ美術館」がその目的です。 日高本線の新冠という駅から車…

 雪乃紗衣 『彩雲国物語 紫闇の玉座 上/下』

シリーズ最終作。 ライトノベルとは思えないほどの厚さの文庫2冊分、ややご都合主義は透けて見えますし、最後は無理矢理に帳尻合わせに詰め込んだ感もあります。登場人物によっては、信念にブレがあるようにも読めてしまったり、また、シリーズの序盤から中…

 J・D・ロブ 『学びの園に葬られ イヴ&ローク25』

犯人像が明確に浮かび上がるまでの過程は長いものの、その緻密な積み重ねの成果で、意外な犯人、さらには犯人の異常性が長いシリーズ中でも際立たせることに成功している一作。

 麻耶雄嵩 『メルカトルかく語りき』

かつてこんなに極悪なシリーズ探偵がいたか、というくらい極悪非道な「銘」探偵メルカトル鮎の短編集。 ロジックに破綻はないけれども、人間として、そして職業探偵としてはメルカトル鮎という探偵が明らかに破綻している辺りが魅力でもあり、読者を選ぶとこ…

 福田和代 『リブート!』

二つの銀行が統合し、そこのシステムに起こる原因不明のサーバーエラー。深夜にその報告を受けたエンジニアの横田は、何とか復旧作業を行うものの、その後も次々に誤動作やタイムアウトが発生します。 エンジニアたちがシステムに起こるトラブルに対処すると…

 小路幸也 『僕たちの旅の話しをしよう』

山奥に住む少女が飛ばした風船に付けた手紙は、東京に住む三人の同年代の少年少女に届きます。そこから文通が始まり、都会に住む三人は夏休みに山奥の少女の家へ遊びに行く計画を立てるのですが…。 風船に手紙をつけて飛ばした山奥に住む少女を介して結びつ…

 上橋菜穂子 『天と地の守り人』

ロタ王国編、カンバル王国編、新ヨゴ皇国編の3部構成で描かれる、守り人シリーズ完結編。 強大な力を持ち大陸に侵攻を進めるタルシュ帝国に対し、近隣の国との同盟の必要を訴える新ヨゴ皇国の皇太子チャグムですが、皇帝やその周囲はあくまでも自国には絶対…

 神林長平 『戦闘妖精・雪風(改)』

自ら思考し、進化して次第に人間を必要としなくなる機械と「人間性」という、SFでは決して新しくないテーマを用いつつ、世に出てから20年近く経ってもいまだに古臭くない作品

 三津田信三 『生霊の如き重るもの』

刀城言耶シリーズの短編集。 大学生時代の刀城言耶が行き会う、様々な不可能状況で構成された事件と怪奇の物語。 怪談めいた事件の論理的な解明は非常に鮮やかで、各編とも奇想に溢れています。中にはやや、最後に残す謎が付け足しめいているように思えるも…