2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧
小説家の「私」を主人公に据えた、不思議な連作短編集です。 現在と過去が入り混じった各作品は、生々しい現実の中にありながらも「どこか違和感を感じる」グロテスクな幻想要素が入り込んでいます。それは日常的であるからこそ際立つグロテスクさで、他の多…
(12インチシングルレコード※廃盤) 世界限定1500枚の文句に釣られて購入。 Amazon.co.jpでは扱っていないので、画像は普通のシングルCD。 10月には日本盤のアルバムも出る予定があるそうなので楽しみです。
10篇の短編が収録された短編集。 どれも短いながらも、端正な文章で綴られた毒というか畸形の美しさのようなものを覗かせる、非常に存在感のある小説でした。 肉体的にしろ、そして精神的にしろ、どこか病んでいる部分を持っている登場人物が、その病根ゆえ…
小川洋子 『刺繍する少女』 角川文庫 小川洋子 『偶然の祝福』 角川文庫 高田崇史 『QED〜ventus〜熊野の残照』 講談社ノベルズ 北森鴻はまだ発見できず。 疲れているので読了本はまた後日。
今年はルパン誕生100年だそうで。 この『奇巌城』、確か大人向けの創元推理文庫では読んでいるのですが、イマイチ入り込めず、昔懐かしのポプラ社のもので今回読み直しました。 児童書として書かれているポプラ社のこのシリーズ、他に乱歩やホームズものが昔…
日本で紹介されるアルテの作品としては4冊目、ツイスト博士のシリーズとしては3作目です。 第1作の『第4の扉』から、「フランスのカー」という紹介の仕方をされてきたアルテですが、今回もまたカーの、あるいは本格ミステリの古典の持つ雰囲気というのを…
ひと言で言えばミステリ仕立てのライトノベルということなのでしょうが、ミステリとして読んだ時にはやはり少々ツライ部分はありますね。密室殺人の謎に関しても、どうにも展開に無理がある部分は若干感じられます。 また、メインである幽霊船の事件での殺人…
スティーブン・キングの作品を意識した恩田作品と言うことでは、本作のほかに上と外も『グリーン・マイル』を意識していた記憶があります(もっとも、あれは分冊隔月刊行という形式だけでしたけれども)。 本作ではキングの『ファイアスターター』や70年代の…
講談社のミステリーランドのレーベルの謳い文句である「かつてこどもだったあなたと少年少女のための――」という部分で、麻耶雄嵩がどんなふうに子どもも読むことのできるミステリを書くのかと、非常に楽しみにしていた1冊です。 読んでみると、子どもの視点…
これまでの米澤作品と違って、主人公は成人男性。順風満帆の安定した人生のレールからはドロップアウトした、自ら"リハビリ中"と称するような少々斜に構えて、あまりやる気の無い、犬探し専門の探偵です。 それがひょんなことから専門外の依頼を2件も受けて…
桜庭一樹 『GOSICK』 富士見ミステリー文庫 ポール・アルテ 『カーテンの陰の死』 早川書房 桜庭一樹は名前だけは色々なところで見かけていたのですが、来月のミステリ・フロンティアのラインナップに名前があるのを見て、その予習をかねての購入です。 アル…