2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧
中学二年生の一年間で、あたし、大西葵十三歳は、人をふたり殺した。 書き出しから物語の結末を提示して、冒頭に記された結末に向けて物語が展開されているという点では、『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』と同じ様式ですが、ライトノベルの枠組みを取り払っ…
どうやらしらないうちにドラマ化されていたのは見逃していたらしい、異端の女性民俗学者蓮丈那智のシリーズの3冊目。 今回も全4編、非常にクオリティの高い中・短編集でした。 ミステリと民俗学の融合ということでは、実に各作品とも上手く処理されており、…
読みかけの本は現在3冊。
桜庭一樹 『少女には向かない職業』 東京創元社 貫井徳郎 『悪党たちは千里を走る』 光文社 今月はこれでほぼ買い納め。
1冊読んで一冊買ったので、積んでる数に変動無し。
やっと見つけました。
ライトノベルで扱うにはギリギリの重さを持つ話なのに、こういったジャンルで要求されている点、要するにキャラクターが立っていて、あまり生々しくなく軽く読ませるという点をクリアしているなという印象。 ただし逆に言えばラノベとしても一般書籍としても…
桜庭一樹 『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』 富士見ミステリー文庫 桜庭一樹 『GOSHICⅢ 青い薔薇の下で』 富士見ミステリー文庫 『少女には向かない職業』を探しに行ったものの発見できず、仕方なく(?)これだけ購入。他にもそろそろ色々と探している物が…
前作に比べると、シリーズ作品としての安定を見せているせいか、詰め込みすぎの感もなく、非常にスムーズに読ませられてしまう1冊になっています。 やはりメイントリックそのものの甘さと言うのは感じざるを得ない部分はあるものの、伏線の丁寧さや物語全体…
北海道の老舗百貨店の知られざる部署「特別室」。 20代の若さでそこの部長の肩書きを持つ主人公は、いわばこの百貨店の探偵のような仕事をしており、絶大な権限を与えられている。彼は子供の頃に両親の殺し合いを目撃し、妹と共に「人殺しの血」を持つこと…
通常盤とDVD付き初回限定盤があったら、迷いつつも初回限定に手を出す自分がいます。 とにかくキャリアの長いアーティストなのに、20年もずっと同じテンションを維持出来ているのはそれだけで凄いなと、改めて思います。 むしろ今回は敢えて新しさよりも、「…
装丁などの「本そのものの体裁」を含めて一つの作品世界を構成するという試みは非常に面白いですし、ある意味そこは成功している作品だとも思います。 ただし、大正〜昭和初期を思わせるこの印刷やら装丁やらを抜きにして、純粋にテキストとしてのみの評価を…
西尾維新 『ニンギョウがニンギョウ』 講談社ノベルズ この体裁でも尚且つ「ノベルズ」といわれると、少々首を傾げてしまいますが、そのくらい装丁は凝ったものとなっています。 昔の本を思わせるような黄土色のパラフィン紙のようなブックカバーといい、中…
QEDシリーズも10冊目となると、そろそろ歴史の闇を暴くという部分では、目新しいものはあまり出て来ないなというのが正直なところ。 何よりも、「前にも言ったと思うが」と、説明を省略される部分が多くなっているのが少々気になります。1作1作を独立した…