J・D・ロブ 『招かれざるサンタクロース―イヴ&ローク7』

招かれざるサンタクロース―イヴ&ローク〈7〉
 クリスマスが近付くNYで起こるレイプ殺人。その死者は飾り立てられ、セキュリティカメラにはサンタの扮装をした男が楽しげに映り込んでいる――この招かれざるサンタによる連続殺人と、温かい家庭の思い出が無いために初めて夫のロークや友人と迎えるクリスマスに戸惑うイブの葛藤が、本作では上手い具合に絡められています。
 ミスリーディングもそれなりになされており、真犯人に辿り着くまでの物語の起伏も十分に楽しめました。それ以上に、イブと助手のピーポディとの関係など脇役達との間の関わりが、シリーズ作品ならではのものとして楽しめました。