峰月皓 『カエルの子は』

カエルの子は (メディアワークス文庫)
 夢を失って遊園地でカエルの着ぐるみを着るバイトを続ける主人公が、ある日「父ちゃん」と呼ばれ、身元不明の子どもを引き取ることになる物語。予定調和の範囲内といえばその通りですが、それは「王道」ならではの物語の面白さや力を持っているという部分の評価も可能でしょう。描かれずに残った伏線を描く続編があれば、さらに登場人物らの掘り下げも期待できる一作。