3冊


前田栄
 『その気もないのにお宝探し』『その気もないのに海賊稼業』『その気もないのに皇帝陛下』

「海神の冠」という秘宝が神殿から持ち出されたことで、珠樹は巫女だと名乗る少女にのろいをかけられますが、彼は全くの無関係。ですが、年若い叔父の駿とともに呪いを解くためにオリハルコンで出来た秘宝を探すことになり、継ぐのを嫌がっていた家業のトレジャーハンターとしての能力を活用することになります。

 全3作の起承転結の流れは悪くないですし、読みやすさもそこそこ。
 ただ、オリハルコンだの失われた超古代帝国だのというものを持ち出すと、どうしても陳腐になりがちではあります。展開の早さは良いとしても、些かこの手のライトノベルとしての浅さが目に付いてしまうのは致し方ないことでしょう。