地方検事のデボラはある晩、治安の悪い築で傍観に追われかけたところを、素顔を隠した謎の正義の味方"ネメシス"に救われます。"ネメシス"に惹かれながらも、ある事件をきっかけに刑事をやめた富豪のゲイジにも揺れるデボラですが、彼女が取引をしていた被告人が殺される事件を手掛けることで、"ネメシス"とゲイジの過去と現在の事件との繋がりに翻弄されることになります。
"ネメシス"の正体は隠す意図すら見受けられずに最初から明らかですし、どことなくライトノベル的な設定ではありますが、謳い文句はあくまでも「ロマンチック・サスペンス」。
物語の軸はロマンスなのでしょうから、これはこれとも言えますが、全体的に伏線が弱く、事件の真相に関してもサプライズがほとんど無かった点は、個人的には物足りなかったところ。