ノーラ・ロバーツ 『光の鍵を探して―失われた鍵トリロジー1』

光の鍵を探して―失われた鍵トリロジー〈1〉
 町外れの丘の上に建つ屋敷の主、ロウィーナとピットと名乗る二人からの招待を受けたマロリーは、そこで同じように招かれたダナとゾーイという女性に出会います。マロリーとダナとゾーイにそっくりな女性の描かれた絵画を屋敷で見た彼女らは、多額の報酬と引き換えに、ケルト神話にまつわる鍵探しをし、絵に描かれた女性の魂を解放する使命が与えられます。

 ケルト神話を絡めたファンタジーであると同時に、3人の女性のロマンスを描く三部作の1冊目。
 ただ正直なところ、クエスト物としては非常に詰めの甘い展開であり、ファンタジックな部分とそれ以外の部分が乖離している印象もあります。
 作品の評価は残りの2冊でどのような展開を見せるかにもよりますが、おそらく読者の想像を裏切らない予定調和の範囲内に落ち着くだろうという印象も強く、その辺りは出来れば予想を裏切って欲しい気がします。