かつて父親を連れ去った兵士達が、ヤンが滞在していた王国で王宮を襲撃します。生き延びた王子を助け出したヤンは、あの兵士達の目的が自分らの持つ笛であることを知ります。4本あるその笛にはある呪いがかけられており、その呪いを解く鍵はヤンの出生にあることが分かります。
四本の笛の設定や、時間軸を動かす物語の基本構造そのものは、扱い難い素材を上手く処理してあり、ファンタジー分野でのライトノベルの「読ませる」力を持ったものだといえるでしょう。
ただいかんせん、主要な登場人物の数に対してそれぞれの書き込みが浅く、特に敵側となるとその行動の動機付けが説得力を感じさせるには弱いと言わざるを得ません。
Amazonで2冊目の画像だけ出なかったので、画像リンクの順番は入れ替えてあります。