恩田陸 『夜のピクニック』

夜のピクニック
やっぱり恩田陸の描く思春期の少年少女というのはいいですね。
どこか張り詰めたものがあって、だからこそ綺麗な感じがします。

物語は学校行事の「歩行祭」で、ただただクラスメート達とだらだらと歩くだけの話なのですが、一種のロードムービーでしょうか。
そこで語られる登場人物たちの心のうちの物語が、ラストで綺麗に結実していますね。
物語の中で重要な役割を果たす「おまじない」が、効果を発した時、思わずニヤリとさせられました。