先日BS-2に有栖川有栖川が出演して『虹果て村の秘密』について色々と話していたのを聞いたのですが、そこで「子供向けというのは大人向け以上にごまかしがきかない」ということを語っておられました。こどもは面白くないと思ったらすぐに見向きもしなくなる。確かにそうなんでしょうね。
はやみねかおるという作家さんは、もともと青い鳥文庫とかジュブナイル畑で活躍しているだけあって、読者の興味の引き方―とりわけ面白い謎とその鮮やかな解決の魅せかたが上手いのだろうなと思います。
それから「分かりやすいキャラクター」。
でも今回はこれがあだになっていたなぁというのが個人的な感想。
ミステリの部分は非常に面白かったのですが、登場人物が誰も彼もあまりにもキャラクタライズされ過ぎていて、ちょっと過剰な印象を受けちゃうんですよねぇ。
この作品もどうやらこれ1冊では終わらないような雰囲気を残していますがさて。