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恩田陸 『麦の海に沈む果実』 講談社文庫
加納朋子 『コッペリア』 講談社

 『麦の海に沈む果実』、実は恩田作品の中で最も好きな作品だったりします。ラストで投げ出されるような、読者を置いてけぼりにするような無体なところも魅力です。
 ハードカバーで持っているのに買ってしまったのは、もしかして加筆修正が多少あったのかな、ということと、解説が文庫版にはついているから、というだけのことなんですが(苦笑)

 加納朋子の『コッペリア』は、昨年出た当初から気になっていたのですが何となく後回しにしていた1冊です。掲示板でポンと背中を押されて勢いで買ってしまいました。
 買ってしまったついでに、他に読むものが山とあるというのに早速読み始めてしまったり。現在第2章を読んでいるところです。

 異能の人形作家というと、故・天野可淡を想起します。
 天野可淡と言えば、1990年、亡くなる1ヶ月前に開催された「アガサ・クリスティーのミステリー王国展」という展覧会に作品を出品なさっていたそうです。見たかったですねぇ…。
 その当時、天野可淡という人形作家にもクリスティにも、今ほど興味を持っていなかったことが悔やまれます。