綾辻行人 『暗黒館の殺人 下』(愛蔵版)

暗黒館の殺人 (下) (講談社ノベルス)
ようやく読み終わりました。
とにかく長かったのひと言です。
最後の最後まで、江南の出番が少ないとか、いつになったら鹿谷は出てくるのかとか、ある種のフラストレーションがありましたけれども。
上巻の時からもしかしてこれは…とぼんやりと警戒していたトリックは確かに使われていたのですが、こちらが予想していたよりも複雑に仕掛けられていましたね。

終盤で視点が入り組んでしまうこととその理由に関しては、多分賛否両論というか「否」という人も多いかもしれません。
ただ、この『暗黒館』が、ここまでの館シリーズの総集編的なもの、かつ今後のシリーズ展開を臭わせる通過点という意味では「アリ」かなぁとも思います。

今後もキーパーソンは中村青司ということで、次は四年も待たずに読めればいいなと。