ミッション系の女子高に通う美織は、何かと対立しあう二人の美少女とともに、女学院の歴史にまつわる怪しげな話を調べて回ることになります。校内のどこかにあるという十三階段を探すうち、曾祖父が「魔女」との関わりがあったという隣の男子校に在学する理人の警告通り、美織には「魔女の呪い」が降りかかることになります。
描き方によってはもっとホラーテイストにもなり得た可能性もありますし、小女性という部分では、もっと突っ込んだ描き方があっても面白かったという気もしますが、シリーズ作品の掴みとしての役割りは十二分に果たされた一作。
ある意味、ホラーでも突っ込んで「少女」を描いたわけでもないからこその「普通」の空気を持ち続けた作品ともいえる作品かもしれません。
主人公はじめ、登場人物たち自身にまつわる謎は、仄めかされるにとどまり、また回収されていない伏線も多いようなので、今後の展開が期待されます。