a crowd of rebellion「Ill」(2018)

Ill
Ill
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a crowd of rebellion
ワーナーミュージック・ジャパン (2018-07-11)
売り上げランキング: 9,064

今年の7月にリリースされた、新潟出身のバンドa crowd of rebellionの3枚目のアルバム。
これまでも新しい曲をリリースするたびに、このバンドの持っている引き出しの多さには驚かされてきましたが、本作はリベリオンのアルバムの中で間違いなく現時点で最高傑作になっているのではないでしょうか。

中世的というより無性的ともいえる超ハイトーンボイスの小林亮輔と、劇的でエモいスクリーモからグロウル、クリーンまでこなす宮田大作のツインボーカルが特徴的なバンドで、これまでも良い意味でギラギラとして野心的な楽曲を世に送り出してきたバンドですが、本作ではボーカルの小林亮輔にスポットを当て、彼の鬱屈した内面から生み出される世界観とでもいうべきものが、他のメンバーによってさらに深みを得て表現されています。
そして、アルバムより先行してリリースされたタイトル曲のIllだけを聞いた時にはわからなかったのですが、最後の曲となる THE TESTAMENT まで通しで聞いて、リピート再生でそこから Prologue -Insomnia- 、アルバムでは2曲目となるIllに至ることで初めて、Illでの冒頭の台詞の「さよなら」という言葉が胸に落ちるというトリックに満ちたものとなっています。
そんなわけで、半年経ってもずっと聴き続けてる1枚。