2010-01-01から1年間の記事一覧

 真梨幸子 『更年期少女』

30年ほど昔にブームを巻き起こした少女漫画、「青い瞳のジャンヌ」のファンクラブの役員的存在である"青い六人会"。少女趣味な服装で飾り立て、「エミリー」「シルビア」「ミレーユ」「ジゼル」「マルグリット」「ガブリエル」の名で呼び合う中高年女性たち…

2010年読了冊数:25 積読:8

 三津田信三 『六蠱の躯 死相学探偵3』

若い女性を狙った猟奇事件が連続して起こり、刑事の曲矢は死相を見るという探偵の弦矢俊一郎の事務所を訪れて捜査協力を要請します。犯行が女性の理想のパーツを集める呪術的な背景を秘めていることに気付いた俊一郎は、事件の裏にこれまでも彼が関わった事…

2010年読了冊数:24 積読:9

 2冊

ロバート・A・ハインライン 『夏への扉 新訳版』 ハヤカワ書房 近藤史恵 『サクリファイス』 新潮文庫

 汀こるもの 『完全犯罪研究部』

推理小説研究部の顧問をする女教師の由利千早は、その部活の実態が「完全犯罪研究部」であり、機会があれば本気で部員たちが殺人を実行する可能性を知って危惧を抱きます。同じ高校に通う姉を殺されて以来、姉になり切って周囲にストレスを与え続ける杉野更…

2010年読了冊数:23 積読:8

アンドラ公国のメタルバンド、Persefoneのアルバムが去年のうちに出ていましたが、チェック漏れ。 日本盤は出そうもないですが、日本の侍の死生観をモチーフにしたコンセプト・アルバムであるというので、やや気になるところ。

 Solution.45 "For Aeons Past"

スウェーデン産メロデス。 Scar Symmetryを脱退したクリスチャン・アルヴェスタム、元Divine Fireのヤニ・ステファノヴィックが中心となって結成したSolution.45のデビューアルバム。 Scar Symmetryのそれに近い路線…というか、まんまという気もしますが、と…

 道尾秀介 『光媒の花』

印章店を営みながら、重度の認知症の母親の世話をする男が、三十年に一度咲く笹の花の中で見た少年時代の光景を思い出す『隠れ鬼』。夜の河原で対岸の懐中電灯の明かりを見ながら虫取りをする小学生の兄妹が、犯した罪に怯える『虫送り』。ホームレスの男性…

2010年読了冊数:22 積読:9

CDはSolution.45のアルバムを入手。 デビューアルバムから国内盤(しかも日本先行発売)。 今週じっくり聴き込みます。

 4冊

伊坂幸太郎 『オー!ファーザー』 伊藤計劃 『メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』 角川文庫 道尾秀介 『光媒の花』 集英社 三津田信三 『六蠱の躯 死相学探偵3』 角川ホラー文庫

 飛浩隆 『グラン・ヴァカンス 廃園の天使1』

数値海岸と呼ばれる会員制の仮想リゾートのひとつ、夏の区界。南欧にある海辺の田舎町を想定してデザインされたこの場所は、人間のゲストの来訪が途絶えてから千年、AIたちが永遠の夏を過ごしていました。ですがその永遠の夏は、ある日突然襲い掛かってきた…

2010年読了冊数:21 積読:6

 深水黎一郎 『五声のリチェルカーレ』

大人しく昆虫好きな中学生の少年が、ナイフでクラスメイト2人を刺すという事件が起こります。この少年犯罪を担当する家裁調査官の森本は何とか少年の心を探ろうとしますが、動機について少年は、「生きていたから殺した」のだとしか答えません。この言葉が…

2010年読了冊数:20 積読:7

 1冊

海堂尊 『マドンナ・ヴェルデ』 新潮社

 万城目学 『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』 ちくまプリマー新書

犬の言葉である「外国語」を理解する稀少な猫として、近所の猫の集会に顔を出す優雅なアカトラのマドレーヌ夫人は、嵐の日に犬の玄三郎の犬小屋にやってきてそのままその家で飼われることになった猫です。彼女の名づけ親の小学校1年生のかのこちゃん、かの…

2010年読了冊数:19 積読:7

 恒川光太郎 『南の子供が夜いくところ』

事業に失敗して借金を抱えた両親と離れ、呪術師だというユナに連れられて南の島で生活することになった少年。島の聖域と集落とを行き来する幼い巫女の世界が終わる物語。ジャーナリストが島の人々に尋ねて回る、不思議な廟の由来。西洋文明の後押しを受けた…

2010年読了冊数:18 積読:8

 4冊

冲方丁 『微睡みのセフィロト』 ハヤカワ文庫 万城目学 『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』 ちくまプリマー新書 真梨幸子 『更年期少女』 幻冬舎 汀こるもの 『完全犯罪研究部』 講談社ノベルズ

 『蝦蟇倉市事件2』

秋月涼介、北山猛邦、米澤穂信、村崎友、越谷オサム、桜坂洋の6人が執筆をした、架空の町蝦蟇倉市を舞台にしたアンソロジー。 唯一心を許せる親友の陽子が、同じ高校に通う男子生徒を殺害する場面を目撃してしまった少女は、陽子の犯行を隠蔽するためにその…

2010年読了冊数:17 積読:5

 『神林長平トリビュート』 早川書房編集部編

神林長平のデビュー30周年を記念して、若手作家8人がそれぞれ神林作品1作をテーマに選び、独自に物語を書き下ろしたトリビュート・アンソロジー。神林長平自身による序文に加え、ラインナップは、以下のとおり。 『狐と踊れ』/桜坂洋 『七胴落とし』/辻村…

2010年読了冊数:16 積読:5

Amazonの書影が古い版のままですが、『ニューロマンサー』の現在のカバーデザインも非常に綺麗です。

 1冊

飛浩隆 『グラン・ヴァカンス―廃園の天使?』 ハヤカワ文庫

 ウィリアム・ギブスン 『ニューロマンサー』

肉体から解き放たれた意識を、マトリクスと呼ばれる電脳空間にジャック・インし、自在電脳空間を動き回る「カウボーイ」として名を馳せたケイスは、ある仕事で依頼主を裏切った報復により、その能力を奪われてしまいます。ですが、一縷の望みをかけて千葉シ…

2010年読了冊数:15 積読:4

2月は8冊読了。 少し前に亡くなった、北森鴻さんの最後の作品となった、『うさぎ幻化行』を買ってきました。 この先もう新作が新たに発表されないのだなと思うと、何だか寂しい思いにとらわれます。

 3冊

秋月涼介・北山猛邦・他 『蝦蟇倉市事件2』 東京創元社 北森鴻 『うさぎ幻化行』 東京創元社 恒川光太郎 『南の子供が夜いくところ』 角川書店

 湊かなえ 『Nのために』

裕福な夫婦が、彼らの住むタワーマンションで殺害されます。現場に居合わせたのは、ダイビングのツアーを通じて夫妻と知り合い、親交を深めた女子大生の杉下希美と、たまたま殺された夫の方の会社に入社していた安藤望。杉下希美の郷里の同級生で、その縁で…