2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2005年読了冊数:13冊 積:3

浅暮三文 『悪夢はダブルでやってくる』

うーん、何と言うか、筆者視点で進められる辺りで、妙に一歩引いて読んでしまったという感じもします。 次々に目まぐるしく変わる展開は面白いですが、途中から歯止めが効かなくなって最後はどこに着地するのか?という興味で読んでいました。やはり登場人物…

2005年読了冊数:12冊 積:4

北森鴻 『共犯マジック』

全7編の短編集ですが、いわゆる連作短編集でありオムニバスのような感じですね。 一つ一つは間違いなく独立した事件であるのに、フォーチュンブックという不思議な本、それもとある書店である日売れた本…というつながりが、バラバラの短編を組み合わせてひ…

2005年読了冊数:11冊 積:5

購入

ディクスン・カー 『絞首台の謎』 創元推理文庫 浅暮三文 『悪夢はダブルでやってくる』 小学館 カーは初期の探偵アンリ・バンコランもの。実はこのシリーズは初めてです。 『夜歩く』とかも読みたいなとは思うんですけれども。 結構カーは「これはおすすめ…

読了 若竹七海 『死んでも治らない』

著者の得意な作品傾向という感じで、とても楽しめました。 各話は独立した短編でありながらも、その合間合間に挿入されている話が曲者で、ひとつの連作短編集に仕上がっています。 勧善懲悪でも無いし、犯罪者が必ずしも法によって裁かれないけれども、ひと…

2005年読了冊数:10冊 積:4

北森鴻 『蜻蛉始末』

幕末から明治にかけての維新の時代を描いた時代小説ですね。 『狂乱廿四孝』といい、この著者の時代小説は安心して読めます。 とは言えラストは結局、誰も幸せにはなっていないんですよね。それがまた変に嘘臭くなくて、確かにその時代を生きた人間の実体を…

2005年読了冊数:9冊 積:5

アガサ・クリスティ 『親指のうずき』

これでトミー&タペンスは全作読み終えてしまったことになります。 何だか、もうこの先トミー&タペンスを新作として読めないことが残念でなりません。 最後に読んだのがシリーズの中でも評判の高い本作ですが、評判に違わず面白かったです。クリスティとい…

2005年読了冊数:8冊 積:6

高田崇史 『QED 鬼の城伝説』

鬼の伝説が残り、「釜が唸るように鳴る」と凶事が起こるという言い伝えのある家で釜が鳴り、殺人事件が起こる。 このオープニングは文句なしに引っ張られました。 ただ、この「釜が鳴る」謎そのものは、物語の中盤で何となく予想が付いてしまうオチなのがち…

積:7

再び逆戻りですね、積読数。 このくらい積んで無いと、読むものが無くなりそうでむしろ不安になります(苦笑)。

購入

北森鴻 『共犯マジック』 徳間文庫 〃 『蜻蛉始末』 文春文庫 福井晴敏 『終戦のローレライ Ⅰ』 講談社文庫 若竹七海 『死んでも治らない』 光文社文庫 北森鴻は買っていなかった2冊を見つけたので即買い。 私にとっては割と安心して作家買い出来る作家だっ…

2005年読了冊数:7冊 積:3

北森鴻 『瑠璃の契り 旗師・冬狐堂』

冬狐堂・宇佐見陶子のシリーズの短編集です。 相変わらず厳しい世界で波乱万丈の陶子ですが、毅然として古物に秘められた謎を解いていく様は心地良い緊張感を持っています。 内容的には短編3篇と中篇1篇ですが、全作外れ無しといった感じですね。 最後の中…

2005年読了冊数:6冊 積:4

購入

アガサ・クリスティ 『親指のうずき』 ハヤカワ文庫 小川洋子 『薬指の標本』 新潮文庫 北森鴻 『旗師・冬狐堂 瑠璃の契り』 文藝春秋 高田崇史 『QED 鬼の城の伝説』 講談社ノベルズ 森博嗣 『奥様はネットワーカ』 〃北森鴻の「冬狐堂」のシリーズは待ちに…

小川洋子 『薬指の標本』

私にとっては、昨年の本屋大賞受賞作『博士の愛した数式』に続いて2つ目の小川洋子です。今日買ってあっという間に読了。 あちらとはまた違ってはいるのですが、作品世界に流れる心地良い空気がやはり魅力ですね。 日常の裂け目にふと覗いた、畸形の世界の…

エリス・ピーターズ 『修道士カドフェルシリーズ13 代価はバラ一輪』

カドフェルシリーズと言えば、これまでのパターンでは若い男女の試練の多い恋物語と事件が絡み合って、混迷する事態をカドフェルの知恵と粋な計らいで四方丸く収める…という展開が多かったのですが、今回はやや異なっていますね。 まだそれほどの年とはいえ…

2005年読了冊数:4冊

購入

エリス・ピーターズ 『修道士カドフェル・シリーズ 代価はバラ一輪』 光文社文庫(CD) SARAH BRIGHTMAN “LA LUNA"(2000) サラ・ブライトマンは『ハレム』を買おうと思っていたのですが、CCCDしか置いていなかったのでこちらを買ってきました。 サイモン&…

ローリー・キング 『シャーロック・ホームズの愛弟子 エルサレムへの道』

日記の過去ログを見たら買ったのは昨年の9月のことでした。 随分長いこと積んでいましたが、ようやく消化です。 シリーズ1作目では語られなかった、ホームズとメアリがパレスチナへ行っている間に遭遇した事件の物語で、このすっぽりと抜けていた空白の期…

2005年読了冊数:3冊

アガサ・クリスティ 『おしどり探偵』

トミー&タペンスのシリーズの短編集。 割と冒険色の強いシリーズの中で、これは「探偵物」の直球勝負ですね。 短編集ということでちょっと読むのを後回しにしていて、シリーズ最終作の『運命の裏木戸』より後に読むことになったのですが、一気に二人が若い…

2005年読了冊数:2冊

森博嗣 『スカイ・クロラ』

意外に中々ページをめくる手が進まなかった1冊。 終始主人公視点のモノローグゆえに、主人公が既知のことは説明がなされないから、こちらの感覚が主人公に追いつくまでに少しラグがあるかなという気も。 ただ、非常に研ぎ澄まされた感覚的な小説であるという…

2005年読了冊数:1冊

2005年はクリスティで幕開け。 昨年はあまり読めなかったので、今年こそは…ととりあえず年の初めには思ってみたり。

アガサ・クリスティ 『運命の裏木戸』

トミー&タペンスの最終作。『秘密機関』の時には20代の若者だった二人が70代半ばだったりするのですが、文字で読んでいると若いままの姿に思えることもありますね。 とにかく変わらず生き生きとしているこの二人はやっぱり素敵です。物語は引退して田舎に…