2009-01-01から1年間の記事一覧

 大村友貴美 『首挽村の殺人』

横溝正史ばりの閉鎖的で因習の色濃い地域を舞台に起こる連続殺人事件。 冒頭の引き込みはまさに横溝正史的なテイストを感じさせるものの、その後の展開は若干冗長であったり、犯人が明かされる段でのサプライズが今ひとつ薄かったりと、食い足りなさのような…

 北山猛邦 『密室から黒猫を取り出す方法 名探偵音野順の事件簿』

ヒキコモリ探偵音野と、彼を事件に引っ張り出す作家で助手の白瀬の事件簿の第二弾。 著者らしい大仕掛けの物理トリックに加え、何ともいえない余韻を残す『音楽は凶器じゃない』などのこれまでとは一風変わった作品も収録されており、作風に幅が広がったなと…

2009年読了冊数:127 積読:4

気付けば前回のエントリから半月ほど経っていました。 その間特に何があったというわけでもありませんが、メダカは随分大きくなってます。 いないと思っていたサカマキガイもしっかり入っていて、挙句一匹しかいないと思ったら三匹に増えていたので、慌てて…

 3冊

大村友貴美 『首挽村の殺人』 角川文庫 望月守宮 『無貌伝 夢境ホテルの午睡』 講談社ノベルズ 山口雅也 『古城駅の奥の奥』 講談社ノベルズ

 西澤保彦 『身代わり』

帰宅拒否に陥ったサラリーマンが深夜の公園で、もみ合う男女の姿を見てしまいます。そしてもみ合ううちに弾みで刺されることになってしまったのか、男の方が刃物で刺されて死亡します。当初は乱暴目的で女性を襲った男が自分の持っていた刃物で命を落とした…

2009年読了冊数:126 積読:3

今月は新譜ラッシュでした。まだ買ってないものもあったり。 NJORDは、国内盤だけがAmazonのジャケット写真が現時点で出ていませんでしたが、ジャケットは輸入版・国内盤ともに同じ。

 ARCH ENEMY "THE ROOT OF EVIL"

ギターのアモット兄弟率いるスウェーデンのメロデス・バンド、Arch Enemy のファースト〜サードアルバムまでのセルフカバー・アルバム。 全13曲+日本盤にはカバー曲・ライブ音源を含んだ5曲をボーナス・トラックとして収録。現在のヴォーカルのアンジェラ加…

 Leaves' Eyes "NJORD" (2009)

ゴシック・メタル界の歌姫リヴ・クリスティンをフロントに据えた、ドイツ/ノルウェーのゴシック・メタル、Leaves' Eyesの3rdフルアルバム。 スタジオ録音の降る・アルバムとしては本作から、ドラマーとベーシストが交代しています。前作"Vinland Saga"から4…

 2冊

北山猛邦 『密室から黒猫を取り出す方法 名探偵音野順の事件簿』 東京創元社 西澤保彦 『身代わり』 幻冬舎

 三津田信三 『赫眼』

小学生とは思えない不思議な色気とでも言うべきものを備えた少女、目童たかり。明らかに周囲の子どもたちとは違う空気を持つ彼女の家に、主人公の少年はクラス委員の友人と一緒に届け物をするために向かいます。そして、そこで異様な何かを感じたその日から…

2009年読了冊数:125 積読:2

連休最後の一日は、メダカの世話で終わりました。

 INSOMNIUM "ACROSS THE DARK"(2009)

フィンランド産メロデスINSOMNIUMの4thフルアルバム。 限定盤は通常盤に特典DVDが付いている仕様になっています。 DVDの中身は、メイキング+インタビュー、ツアー関連のフォト、PVで構成されています。北欧メロデスのメランコリックさと勇壮さがバランス良く…

 谷原秋桜子 『手焼き煎餅の密室』

高校生の修矢が、そして洋館の隣に住む中学生の美波が、それぞれの身の回りで起こった謎を携え、不思議な猫のケンゾウとともに洋館に住む水島老人の元を訪ねます。学校の体育館に出るという幽霊の謎。弟子をひき逃げで亡くした親友の祖母の家に入り込み、煎…

2009年読了冊数:124 積読:3

そして昨年の行方不明本は行方不明なまま。 とりあえずせっかく読んだので、再読本もカウントしておきます。

 深水黎一郎 『エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ』

再読。 以前の感想はこちら。昨年から一冊行方不明になっていた本かと思って読んだら、こちらは読んでいました。 初読時よりも、今回の方がずっしりと来たように思います。 行方不明は『トスカの接吻』。エコール・ド・パリの画家たちの中から、「呪われた画…

 倉阪鬼一郎 『三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人』

復讐のために、三崎にある黒鳥館・白鳥館に呼び寄せられる芸術家の卵たち。一人、また一人と呼び寄せては殺されていく芸大の学生たちは、完全な密室で怪死を遂げることになります。 巻末の著者による著作リストを見れば明らかなように、本作は徹底的なまでに…

2009年読了冊数:122 積読:4

 1冊

三津田信三 『赫眼』 光文社文庫

 喬林知 『前はマのつく鉄格子!』

船の上から投げ出された有利と村田は、いつもの如く地球に帰還すると思いきや、一緒に漂流することとなったグウェンダルとともに眞魔国から遠く離れたダルコという場所へと飛ばされてしまいます。図らずもそこで犯罪の嫌疑を掛けられて三人は投獄されてしま…

 福田栄一 『狩眼』

河川敷で発見された医師の死体は、両眼がくりぬかれていました。この猟奇的な事件を担当する所轄の若手刑事の伊勢は、上司の命令によって本庁から来る戸垣というベテランと組まされることになりますが、戸垣は伊勢を含め周りの誰とも協調せず、周囲との軋轢…

2009年読了冊数:120 積読:4

 2冊

倉阪鬼一郎 『三崎黒鳥は口調館連続密室殺人』講談社ノベルズ 福田栄一 『狩眼』 講談社ノベルズ

 道尾秀介 『花と流れ星』

殺人事件のあった家の近所では、その日道路工事があり、その家の子どもが帰宅するまでに犯人が出て行った気配は無かったといいます。真備の助手の凛は、少年の語る密室の謎を、教わった「流れ星のつくり方」を実践しながら考えます(『流れ星のつくり方』)…

2009年読了冊数:119 積読:3

 Arch Enemy "Tyrants of the Rising Sun: Live in Japan"(2008)

スウェーデンのメロデス、Arch Enemy の2007年新木場で行なわれたライブCD。 男性以上の迫力で歌い上げる珍しい女性デスのVo.アンジェラ・ゴソウ、ギターのマイケル/クリストファーのアモット兄弟、ベースのシャーリー・ダンジェロ、ドラムのダニエル・アー…

 伊坂幸太郎 『あるキング』

野球選手になるべくして運命付けられて生まれた天才、王求(おうく)。常にリーグ最下位争いの位置にいる地元球団の熱狂的なファンの父母のもと、ただ野球選手として「王」の道を歩み続ける王求の運命の物語。 これまでの伊坂作品とは明らかに色合いの異なる…

2009年読了冊数:118 積読:4

8月は14冊読了。 やはりお盆の時期、旅行に出かけたのとその後にバテていたので、それほど本を読めていません。

 2冊

谷原秋桜子 『手焼き煎餅の密室』 創元推理文庫 道尾秀介 『花と流れ星』 幻冬舎

 米澤穂信 『追想五断章』

伯父の営む古書店で居候しながらアルバイトをする芳光は、ある人間の書いた5篇の小説を探している北里可南子という女性の依頼を受けて、その物語の掲載されている雑誌を探し始めます。そして、可南子の父親が書いたというそれらの不思議な短篇小説は、結末…

2009年読了冊数:117 積読:3